【足立ナンバーからの独立】江戸川区に続き台東区も！

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　自動車のナンバープレートに新たな地名を追加する「ご当地ナンバー」制度。東京都で六つ目となる「江戸川」が誕生する可能性が高まっている。
走る広告塔として地域のブランド力向上に役立ててもらう狙いがあるが、相次ぐ導入の背景を探ると、郷土愛という名のプライド、
そして隣町への対抗心も垣間見える。（石川貴章）

区民に意向調査

　「区民に江戸川への愛着を持ってほしい」。東京都江戸川区の斉藤猛区長は６月、ご当地ナンバーの導入を目指す理由をこう語った。

　地名表示は原則として国土交通省の運輸支局などがある場所が用いられる。区民は足立区の「足立」ナンバーを使う立場だ。
ところが近年、両区の人口は約７０万人と拮抗し、江戸川区が上回ったことも。江戸川で「ナンバー独立」の機が熟したというわけだ。

　導入には〈１〉地域の自動車登録台数が１０万台超〈２〉住民の合意形成が図られている――などの条件を満たす必要がある。
都内では世田谷、杉並、江東、板橋、葛飾の５区が導入済みだ。江戸川区も前者はクリアしており、区民への意向調査を経て
来年３月の申請を目指す。

　区幹部は「『江戸』や『湾岸』などの名前も候補に挙がった」と明かした上で、地域性を示すとするルールに従った結果、
「江戸川」案が有力になっているという。ナンバーに添える図柄も区民に選んでもらう。

「浅草」は困難

　同様に「足立」ナンバーの台東区でも、全国的な知名度を誇る「浅草」や「上野」を希望する区民が多いが、登録台数は約３万５０００台にとどまる。
地元で自動車部品製造業を営む大和田妙さん（５１）も「浅草」の実現を期待するひとりで、「活気ある下町らしさが伝わるのに」と残念がる。

　閑静な住宅街や文教地区で知られる文京区は約３万台で、区民の車はのどかな田畑も広がる練馬区を連想させる「練馬」ナンバーだ。
台東、文京両区は「国は条件を緩和してほしい」とするが、国交省は「ハードルを下げると運輸支局の負担が増える」と否定的だ。

全文
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220702-OYT1T50166/